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オン・メディテーション by Sri M ③ ー都合が良く素晴らしい真理を求める「スピリュアル・エンターテイメント」という障害。

現在『ヒマラヤの師と共に』のSriMの最新作『On Meditation-オン・メディテーション』。ご紹介、第三弾です!

今回は、こんな痛烈な指摘をご紹介します。

『On Meditation』では、ヨーガの伝統を踏まえながら、現代的な生活の中で瞑想に親しんで行く方法について、陥りがちな方向について、ユーモアを織り込みつつ、的確なガイダンスが繰り広げられています。

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On Meditation 第6章「 瞑想における障害物」より抜粋

 

古めかしい宗教的な儀式や慣習から自由になったと、無宗教の現代人は喜んでいます。しかし、実際、彼らはただ表面的に異なる慣習儀式を作り出しているだけなのです。人間の心が新たな慣習儀式に傾倒すれば、人間の心の集合体である社会にも新たな決まりごとができます。娯楽も慣習儀式の一つです。慣習儀式は多くの人にとって必要なことですが、真に自由な人物にはもはや無縁なものです。どんのような慣習儀式も必要のない人物は真に自由だと言えるでしょう。もちろん、無理に表面的な真似だけをしても仕方がありませんが。

 

一般的に、人々は自分にとって都合の良い事実のみを求めます。純粋に真理を探究する人は稀です。「スピリチュアル・エンターテイメント」という言葉で表されるように、魂の成長においても人々は娯楽を求めます。もしくは、彼らにとって都合がよく、素晴らしい「真理」を。

 

または、安定を求めている人たちもいます。真理が表面上の安定や安心とはむしろ直接に関係ないものだとわかった途端に、これらの人たちは探究をやめてしまうのです。むしろ、真理を求める過程では、安定や安心のための土台は全て崩れ去り、「自分」というアイデンティティを構成するありとあらゆるものが失われるのです。これは本当に真剣な人でなければできません。

それでもあなたは真理を求めますか?

 

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